【服用し忘れた場合】
●服用し忘れが12時間未満の場合
・服用し忘れた分のピルをできるだけ早急に服用してください。
・次回分およびそれ以降からは通常の時間に服用してください。
●服用し忘れが12時間以上の場合
・服用し忘れた分のピルでできるだけ早急に服用してください。
・次回分およびそれ以降からは通常の時間に服用します。つまり同日中に2回服用することになります。
・7日間はピル以外の避妊方法(コンドームなど)を行なってください。
最初の週に服用を忘れ、服用忘れた前の週に性交を行なった場合は妊娠の可能性があります。
商品詳細
セラゼッタ0.075mgは、黄体ホルモンだけを含むミニピルと呼ばれる経口避妊薬です。血栓症リスクの増加や吐き気などのエストロゲン依存性の副作用はほとんどみられず、また抗生物質の併用による効果低減などもないため、特に喫煙者や高齢女性をはじめ、何らかの理由でエストロゲンを使用できない人に最適な避妊ピルです。
一般の経口避妊薬としてのピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類のホルモンが配合されていますが、このうち黄体ホルモンだけ含むピルがミニピルです。排卵を防ぐ作用はなく、子宮頚管の分泌液を濃くして精子の通過を防ぐほか、子宮内膜が厚く育つのを防ぎ、子宮内における受精卵の着床を妨げることで避妊します。ミニピルは卵胞ホルモンを含まないため、喫煙者、授乳中の人や、血栓症、高血圧、片頭痛などの人が避妊する場合に適しているといわれていますが、使用する前に医師や薬剤師に相談するのがいいでしょう。
普通のピルが21日のホルモンピルと7日分の偽薬の組み合わせであるのに対し、ミニピルは毎日同じ量のホルモンを継続的に摂取するのが特徴です。ただし効果の持続時間が比較的短いため決まった時間に服用するのが原則で、もし服用時間が大きくずれた場合はその時点で避妊効果が一気に薄れ、再び最初からの開始となるため服用には充分な注意が必要です。また理論的には普通のピルと比較して避妊効果は低いと言われていますが、適切に使用した場合での効果は99%以上とされています。
ピルは含まれる黄体ホルモンの種類で3世代に分類できます。第1世代のノルエチステロンは作用が弱く、エストロゲンの力を借りて効果を補っていましたが、このことは逆に血栓症、乳がん、子宮頚がんのリスクを高めるほか、肝障害などの副作用を招く結果となりました。
卵胞ホルモン量を抑えるには黄体ホルモン量を増やす必要があり、それをカバーするために新しく開発された黄体ホルモンが第2世代のレボノルゲストレルです。レボノルゲストレルは低用量の卵胞ホルモンでもすぐれた効果を発揮する画期的な製剤でしたが、体が男性化するアンドロゲン作用が出現するという欠点が発見されました。黄体ホルモン量を段階的に変化させることでこの問題を解決したのが2相性ピル、3相性ピルです。
第3世代の黄体ホルモンは、第2世代が代謝されていく過程に注目し、プロゲステロン活性を高く維持しながらも問題となっていたアンドロゲン作用の発生を抑える目的でつくられました。こうして完成した第3世代ホルモンのひとつがセラゼッタ0.075mgの有効成分であるデソゲストレルです。
多くのミニピルは、子宮頚部の粘液を濃くすることで精子が膣から子宮に到達しにくくする作用、子宮内膜の質を変化させ、受精卵の子宮壁への着床を妨げる作用、そして卵子が卵巣から放出されるのを防ぐ作用により避妊効果を発揮します。ところが卵子の成熟を抑制する働きが不安定であり、この点において卵胞ホルモンを含む経口避妊ピルに一歩リードされていました。デソゲストレルは特にこの卵子の成熟防止作用にすぐれているほか、ノルエチステロンの9倍ともいわれている黄体活性により、低用量でも高い避妊効果が期待できます。
副作用
セラゼッタ0.075mgを服用した場合、以下の副作用が起こることがあります。
●主な副作用
情緒変化、抑うつ、性欲減退、頭痛、吐き気、座瘡、胸痛、生理不順・無月経、体重増加、膣感染、嘔吐、脱毛、月経痛、卵巣嚢胞、疲労感、発疹、じんましん、結節性紅斑、
特別な注意
【禁忌】
・デソゲストレルまたはセラゼッタ0.075mgの含有成分に対し過敏症の既往歴のある人
・血栓症の人
・黄だんのある人または既往歴のある人
・肝疾患の既往歴のある人で正常に肝臓が機能していない人
・特定の乳がんなど、性ステロイドの影響で成長するがんのある人、または疑われる人
・膣に不正出血のある人
【慎重服用】
・乳がんの既往歴のある人
・肝臓がんの人
・血栓症の既往歴のある人
・糖尿病の人
・てんかんのある人
・結核の人
・高血圧の人
・肝斑の人、または既往歴のある人
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・シート上の矢印および曜日に沿って服用してください。
・服用開始時は任意の錠剤ではなく、必ず最上列から服用してください。
・例えば服用開始が水曜日の場合、最上列の「WED」と表示のある錠剤から服用します。
・シート内の錠剤がすべてなくなるまで継続的に服用してください。
・服用中に膣内出血が起こることがありますが、通常どおり使用してください。
・次のシートを使用する際は、翌日から新しいシートを使用してください。間隔をあけたり、出血を待つ必要はありません。
【使用上の注意】
・服用中は定期的に乳がん検診を受け、万一乳房にしこりを感じた場合は早急に医師の検診を受けてください。
・ピルを服用している人では、同年齢のそうでない人と比較して乳がんになる確率がわずかに上昇し、服用を中止するとリスクは減少します。服用中止後10年が経過すると、そのリスクはまったくピルを服用しない人と同じになります。
・ごくまれに深部静脈血栓症が起こることがあります。
・18歳未満の人の使用における安全性は確立していません。
・ほかの経口避妊薬と同様、HIV感染(AIDS)、性病感染を予防する効果はありません。
・服用中止はいつでも可能ですが、その時点から避妊効果はなくなります。
・服用の3-4時間後に嘔吐や下痢がみられた場合、成分が完全に吸収されていないと考えられます。ただちに医師の診察を受けてください。